A Butterfly Beneath the Sky
- 324shimizu
- 8月3日
- 読了時間: 1分
ふいに一羽の蝶が舞い降りました。
それはまるで、夏の光が姿を変えて、風に導かれるままに遊んでいるかのよう。
森の雫の稲たちは、そんな蝶の訪れにも驚くことなく、ただ静かに、しかし確かに、空へと背を伸ばし続けています。水面に映る空の青も、稲の影も、そして一瞬の羽ばたきも――
すべてがこの場所の呼吸のように、静かに、やわらかく繋がっている。
この季節の田んぼには、言葉にならない対話がある。人が言葉を選ぶように、自然もまた、目に見えぬ気配で語りかけてくるような。「今日は風がやさしいね」と、誰にともなくつぶやきたくなる、そんな午後だった。

コメント